TiFRONT-CSを設置時にSelf-Loopを検知する事象が確認されました

Post Date   :   2020.09.24

Category  :  ナレッジベース

TiFRONT-CSシリーズはある特定のブロードバンドルータの配下に接続すると、ルータとTiFRONT-CS間の通信においてSelf-Loopが発生し、TiFRONT-CSの管理パケットがインターネットに接続できない事象が確認されました。

以下は事象発生時の物理構成の画像です。ルーターとTiFRONT-CS間のLANケーブルが1本のみでもSelf-Loopが発生することを確認しております。

事象確認済みのルータの機種番号:BAR100M02

参考資料:当該ルータとTiFRONT-CSとの接続写真
対象ルータのLANポートは1ポートのみ使用し、1本のLANケーブルでTiFRONT-CSと接続する。 TiFRONT-CS側の接続先ポートは、一瞬リンクLEDが点灯し、直ぐに消灯する。 90秒後のエージングタイム経過後、LANケーブルの差し直しを行っても、再びセルフループ検知のため、UPLINKが未接続状況となります。
但し、1本のLANケーブルを追加し、PC1台を対象ルータの空きポートに接続しますと、静的に設定されたPCはインターネットに出て行けることが確認されております。

障害の回避手順1:「Self-Loop無効化手順」のUSB Install の作成

以下の作業を実施する際は、プロバイダー管理者としてTiControllerにアカウント登録されている必要があります。

  1. TiControllerにログインしてください。
  2. Self-Loop無効化を行うスイッチ(以下当該スイッチ)が登録されている「組織」および「ネットワーク」をそれぞれ選択して下さい。スイッチの状態は次に示す画像のどちらかになっているはずです。

過去に一度もTiControllerと疎通がとれていないスイッチ
正常時は緑色のアイコンになります。
グレーアイコンの状態は、一度もTiControllerと接続できていないということです。
現在TiControllerと疎通が取れていないスイッチ(一度は接続できている)
事前にスイッチの動作確認を行っている場合は、赤いアイコンが表示されます。
セルフル-プとなる前に、別の環境で接続したことがあるということと推測されます。
Self-Loop無効化設定時の警告表示
スイッチ設定のメニューを表示させて、Self-Loop を無効に選択しますと、
警告が表示されますので、OKで閉じます。
次に、PlugIns メニューにある USB Installをクリックして表示する
「+作成」のボタンを押して、次の画像のように当該スイッチの組織名およびネットワーク名を正しく設定します。ファームウェアのチェックは外してください。
説明の空欄には、「Self-Loop無効化」と入力して下さい。そして、通知先のメールアドレス欄に、設定ファイルをダウンロードするユーザー管理者または貴社エンジニア様のメールアドレスを入力して下さい(メールアドレスは複数の宛先を指定できます)。作成ボタンをクリックしますと、それぞれ指定したメールアドレス宛に設定ファイルのダウンロード・リンクが記載されたメールが送信されます。
送信元メールアドレス: noreply@piolink.co.jpからのメールの内容
設定ファイルがダウンロードできます。(ファイルサイズ:約2KB)
Download Hereをクリックすると、
ダウンロード日時に由来したファイル名で拡張子が.pioのファイルです
ダウンロードしたファイルはZIPファイルの形式になっていますので、解凍を行って下さい。
下の画像のように直接解凍できない場合は、一旦エクスプローラ上で拡張子を(.zip)に変更する必要があります。
(フリーソフトウェア:CubeICE であれば直接解凍できます)
解凍しますと、device フォルダができます。そのファイルを、USBメモリにフォルダのままコピーして下さい。
※フォルダを保存するUSBメモリは初期化済USBメモリであることを推奨いたします。別データが保存されていても動作に影響はありませんが、万が一、同一のフォルダ名「device」が既に入っている場合は、正常な動作を行えない可能性があるためです。
USBメモリにフォルダのままコピーする
これでUSBメモリは準備完了です

障害の回避手順2「Self-Loop無効化設定」を実行するUSBメモリを対象のTiFRONT-CSに挿入する

  1. TiFRONT-CSスイッチはPWRが点灯し、電源投入後2分以上経過している必要があります。
  2. 前面ポートにあるUSBポートに、前の手順で作成したUSBメモリを挿入してください。
  3. USBメモリの中身が正しく認識されれば、ポートのLEDが全て点滅を開始します。時間は10秒程度で完了します。
  4. この作業により、接続したルータとのリンクが確立するようになります。

USBメモリが無い or USB以外で適用する方法について、次の通り説明します。

  1. TiFRONT-CSはローカル管理アドレス「10.254.254.2:8080」でアクセスすることができます。
  2. ログインID: root パスワード:admin
  3. Switch Configタブをクリックし、ダウンロードした「device」フォルダの中に入っている「cswitch_list.json」ファイルを読み込んで下さい。
正常にファイルが読み込めた場合の参考画像
4. 右端にある Actionの下の「Config」ボタンを押すことで、設定ファイルをスイッチに適用します。
下の画像が表示されれば完了です。
OKボタンで設定作業は完了
5. 正しく適用できれば、Success!の文字が表示されます。
手順は以上で完了です。